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道路を駆け抜けてく(田村)

サイクルロードレースファンのみなさま、あけましておめでとうございます。
わたくしの2023年実況初めは、私にとっての初サイクルロードレース生実況、ツアーダウンアンダーで幕を開けることとなりました。
あらためまして初めましてのみなさまも、クロレースも見たよという方も、ご覧いただきありがとうございました。

ここまでの来し方を振り返ると、終わりが無いように思えた下積みと自転車通勤の日々、交通費ケチって年間7000キロ、こんなに自転車乗ってるのにどうして俺はサイクル実況をしていないのだろう、そんな迷いの時代を耐え忍び、ついに転がり込んだサイクル実況席、初めてロードバイクに跨ってから10年の時が経っていた…結局はこのMADONE3.1が連れてきてくれた実況席であったなと。

そんな感慨にふける余裕もない本番までの約2週間、万全の準備をして臨みたいのはヤマヤマなのだけど、何をどう準備したらいいのか、肌感としてわかっていない自分がいる。
何度も見ているサイクル中継だけれども、見るとやるとは大違い、ノート広げて見開き2ページにチーム名・選手名・リザルトを耳なし芳一ライクに書き込んで何が書いてあるかわからなくなり、色鉛筆でジャージとヘルメットを塗り絵大会したり、それで、どうにかなるんですか?案の定、方向性を見失う田村、そんな様子を当然のごとく予期していた谷口代表に本番2日前出頭命令が下った。

「お前はオールドルーキーや!足立や長澤よりもずっと歳食ってて、足立や長澤よりも遥かに腕も実績もない、単なるルーキーやない、オールドルーキーや、それをさらけ出せ!ええ格好しようとして取り繕うな!」

口調と語尾は誇張しすぎた感がありますがそのような金言が私の胸をえぐる。
そこで私もようやく腹をくくる。
私は単なる馬鹿なド素人に過ぎないが萎縮だけはしないぞと。
最後まで食らいつく道化であろう。

どんな本番も時間が来れば必ず始まるし、始まったものは必ず終わる。
結論から申し上げれば、解説:“ナカジ”中島康晴さんのお話が素晴らしく、私は付き位置でしがみついていたらいつの間にかフィニッシュ。
まるで私のためにあつらえたかのように、3人抜け出してゴールスプリントは一騎打ち、おめでとうペリョ・ビルバオ。
集団スプリントになっていたらどうなっていただろう。

きっとこれから何度もサイクルの本当の恐さを知ることになるのかな、もしこれからがあるのなら。そのたびに立ち上がるための、小さなよろこびをかき集めていこう。
二度はない初めてを大いに彩りまた助けていただいた中島康晴さんありがとうございました。
超強力な制作チームのみなさまありがとうございました。
谷口代表ならびにSports Zoneの諸先輩方(私は末っ子)ありがとうございました。
御覧頂いたみなさまありがとうございました。
フォローいただいたみなさまのツイートを読みながら勉強してまいります。

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田村純アナウンサー