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高校野球の思い出(北野)

今年も7月後半は高校野球地方大会の実況を担当させていただきました。

まずは岐阜大会、大垣市北公園野球場で行われた3回戦、岐阜第一対大垣西の試合を担当しました。
岐阜第一は春の岐阜県大会3位の好成績、一方の大垣西は県立校ということで、県立校の大垣西が春3位の岐阜第一にどう立ち向かうかが注目点の一つでした。

試合前取材で印象に残ったのは大垣西の監督がおっしゃっていた「高校野球は勝つ確率が2割あればいいと思うんですよ。2割あれば勝つチャンスはあると思う」という話。
10回やって8回負けるような相手だったとしても、夏の一発勝負では残りの2回を引く可能性は十分にあるという期待感、そしてその2回を引けるチームを作ってきたという自信を感じました。

試合は5対4で岐阜第一が勝利。
初回に岐阜第一が4点を先制するも、中盤に大垣西も追い上げるなど非常に競った好ゲームとなりました。

勝った岐阜第一の先発・水野投手は9回を投げ切り10奪三振の見事な完投勝利。
特に右打者の膝元へ沈み込むスライダー、カーブは絶品でした。
岐阜第一は準決勝で岐阜大会を制することとなる岐阜城北に敗れ、残念ながら甲子園出場とはなりませんでしたが、水野投手はまだ2年生なので早くも来年が楽しみです。

敗れた大垣西もエースの作田投手が2番手で登板し1失点の粘投、打線も長打に小技も絡めながらしっかり打ってつないで4得点を挙げるなど、すごく良いチームだったなと感じました。

そういえば大垣西のユニフォームは去年から変わったそうですが、現在の埼玉西武ライオンズのホームユニフォームそっくりでした。
なんでそうなったのか聞くの忘れたなぁ…。

続いては大阪大会。
こちらは私が大阪出身ということもあり毎年担当させていただいています。
今年も5回戦、準々決勝、準決勝という熱い3試合を担当しました。

私も元高校球児でかつては白球を追いかけていた時代があったのですが、こうやって大阪大会に携わっていると「暑い中スタンドで声出して応援してたなあ」と当時のことを思い出します(ここでプレーの回想シーンが出ないのはレギュラーではなかったから/最後の夏の大会は三塁ランナーコーチから代走で出場したのみ/特に見せ場なく試合終了となったのでここに書けるようなものはありません/唯一、よく言われる「集中すると周りの声が聞こえなくなる」というのは弱小公立校の代走で出ただけレベルの私でも感じました)。

そういう意味では、毎年大阪に帰って高校野球の実況をするというのは自分の原点に触れる大事な時間なんだなと再確認しました。

大阪大会で担当した3試合はいずれも接戦で、特に準決勝の大商大高対東海大大阪仰星の試合は最後の最後まで手に汗握る好ゲームでした。

各地方大会も終了し、いよいよ甲子園大会は8月7日に開幕します。
担当した岐阜、大阪の代表校に注目することはもちろん、選手たちにとって最高の夏となるよう願って、開幕を楽しみに待ちたいと思います!

写真は豊中市にある「高校野球発祥の地記念公園」です。
第1回大会が開催された豊中グラウンドの跡地ですね。
休日にふらっと行ってきました。

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北野文啓アナウンサー