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ファーム日本選手権(北野)

10月5日、ファーム日本選手権の福岡ソフトバンクホークス対横浜DeNAベイスターズの実況を担当しました。
今年はイースタン・リーグ、ウエスタン・リーグともにシーズン最終盤までもつれる優勝争いとなりました。
少し裏側の話をすると、実況担当が決まった段階ではそれぞれ西武、中日が首位でした。
超個人的な話ですが、西武は普段からファーム中継を担当しているので知っていますし、中日も今年の春季キャンプ中継を担当したので知っています。
このまま優勝してくれたら、両方じゃないにしても片方は来てくれれば(準備的な意味で)楽だなーと思っていました。
結局、両方とも来なかったわけですが…。

さて、今回は試合前日に宮崎入りして前日取材もしました。
両チームとも監督、選手と快く取材に応じていただいてありがたい限りです。

中でも注目だったのはDeNAの大田泰示選手。
この時点ですでに来季の選手契約を結ばない旨が発表されていた中で迎えるファーム日本選手権。
複雑な思いもあったかもしれませんが、こちらの取材にも丁寧に答えていただきました。
その内容が非常に大田選手の人間性や後輩への思いを感じるもので、たった3分ほどの取材時間でしたがすごく印象に残っているので、中継内でもご紹介しましたがこちらでも一部をご紹介します。

「(若い選手とプレーする中で)ベテランとしてしっかりとした姿を見せられるようにやってきたつもりではいますけど、なるべく後輩たちがこの先、良いプレイヤーになってくれることを願いながら見守っていたんですけど、みんな成長して勝ち切って(イースタン・リーグを)優勝しているので、楽しみですね」
「やっぱり色んな経験をさせてもらって、伝えていかなきゃいけないところは伝えていかないといけないと思いますし、周りを見ることっていうのもイチ人間として、選手として必要になってくることだと思うので、そういった意味では一人の人として色んな経験が出来たなと思っています」

大田選手は4番レフトでスタメン出場し2安打を放つ活躍を見せました。
今年痛めたハムストリングも問題ないと話していましたし、まだまだ来年以降もプレーが見たい選手ですね。

中継の解説は伊藤隼太さんでした。現在は四国アイランドリーグ愛媛でコーチをされています。
阪神に入団したのもついこの前だったような気もしますが、そんな選手がもう現役引退して指導者となり、解説としてご一緒させてもらうくらいの年齢になったんですね…。
上手くリードできたかどうかは分かりませんが、僕自身としては非常に楽しい時間を過ごすことができました。

試合はフォード選手の2本塁打の活躍や、庄司陽斗投手の好投もあってDeNAが見事ファーム日本一に輝きました。
DeNAは実に42年ぶりのイースタン・リーグ優勝だったのですが、42年前はまだファーム日本選手権がなかったため、今年がファーム日本選手権初出場で初優勝となりました。

MVPに輝いた庄司投手は、実は今年6月のイースタン・リーグ西武対DeNAで先発した時に実況担当していまして、しかもその時に初勝利を挙げていました。そういう意味でも勝手に縁を感じていました。

庄司投手も含めて、期待の若い選手が数多く出場したファーム日本選手権。
今後一軍で活躍する姿に期待して(そういえばフォード選手はクライマックスシリーズでホームランに同点タイムリーとすでに活躍していますね)、来シーズンを楽しみに待ちたいと思います。

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北野文啓アナウンサー