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リーグワン実況初キャップ(北野)

5月3日、日野レッドドルフィンズ対豊田自動織機シャトルズ愛知の試合にて、リーグワンで初めて実況を担当させていただきました。
会社の先輩方から色々と教えを請い、ラグビーの現場にも行かせてもらい、ようやく0を1に出来たことは嬉しいです。

今回の会場は群馬県桐生市の森エンジニアリング桐生スタジアム。都内からは電車で片道3時間(!)。
普段、自宅から片道1時間半はかかる埼玉県所沢市のベルーナドームによく行き、長時間移動の耐性はあるほうだと思っていた私でも驚きの移動時間。
新幹線なら大阪に行ける時間です。

さすがに今回ばかりは特急に課金して、悠々自適な移動時間を過ごそうと画策しておりました。
まずは北千住駅に行き、ここから東武特急に乗って群馬を目指します。

ところがゴールデンウィークということをすっかり忘れていました。
この日はGW後半の4連休の初日でもあり、特急券券売機にはズラッと×印が。
で、これは知らなかったのですが、東武特急というのは新幹線みたいに自由席がないので、デッキに立って乗ることも出来ないんですね。完全にやってしまいました。まさか北千住に試練が待っていたとは…。

一応補足しておきますと、到着時間にはしっかりと間に合っております。
思っていた電車に乗れませんでしたし、何ならその後に若干の遅延もあったのですが、それでも間に合うあたりは悪運が強いなと思います。どこで運を使っているんだという話ですが。

さて、試合としてはD2も佳境に入り、この試合を入れて残り2試合。
順位争いも激しく、ホストチームの日野RDは現状5位も、残り2試合の結果次第ではD3との入替戦に回る7位以下の可能性も残っています。
しかし直近の2試合を連勝し、自力で6位以上(=D2残留)を決められる状況です。
一方のS愛知はD2首位で、この試合に勝つとD1との入替戦に臨める2位以上が確定、かつ他会場の結果次第ではD2優勝も決まるという大事な一戦です。

森エンジニアリング桐生スタジアムは前日に大雨が降っていましたが、この日は快晴。
気温も20度を超える中でも心地よい風が吹く素晴らしいコンディションでした。
群馬県桐生市でリーグワンの公式戦が開催されるのはこの試合が初めてです。

前半は日野RDがPGで先制し、スクラムでも優位性を作り、敵陣でボールを回すことが多かったですが、ラインアウトのミスなどもありなかなかトライを取ることが出来ません。
その間にS愛知がセットプレーから一発でトライを取り切り、じわじわとリードを広げていきます。

後半に入るとさらにS愛知がトライを量産し、日野RDもラインアウトの立て直しを図りトライを返していきますが、なかなか点差を縮めることは出来ず。
61-24でS愛知が勝利しました。

S愛知は勝利した時点でD2の2位以上が確定し、D1との入替戦進出が決定。
さらに同時刻に開催されていた花園L対GR東葛の試合結果により、D2優勝も決まりました。
試合が終わった瞬間に優勝決定というわけではなく、またチームにとってはD1昇格が最大目標である以上、D2優勝というものにどの程度の価値があるのかは人によって分かれるところでしょうが、リーグワン初実況が(一応)優勝実況というのも思い出深い出来事となりました。

S愛知で印象的だったのは10番のフレディー・バーンズ選手のキック力。
長短織り交ぜる正確なキックコントロールで何度もトライを演出しました。
さらにバーンズ選手は自身もトライが取れるのが魅力的な選手だと思います。
この日も2トライで、シーズン11トライはD2単独トップ。得点数とともに二冠です。
10番の選手はコンバージョンキックやPGがあるので得点数1位はよくある話ですが、トライも取れるというのはやはりスペシャルな選手だと思います。

一方の日野RDはD2残留に向けて、最終節に全てをかけることになりました。
試合結果は残念なものになりましたが、若い選手が多い中でスクラムは試合全体を通して押せていましたし、今季初先発出場となった6番の高橋在人選手は2トライと結果を残しました。
この1週間で立て直し、最終節でどのような試合を見せてくれるのか非常に楽しみです。

解説でご一緒したのは直江光信さんでした。
去年、高校ラグビーのダイジェスト番組を担当した時にもご一緒させていただき、今回のリーグワン初実況でもコンビを組ませていただきました。
いつも親切で、初実況で緊張しているところも優しく包み込んでくれるような心遣いもありがたかったです。
是非、今後も2度、3度とご一緒する機会があれば嬉しいです。

冒頭にも書きましたが、まずは経験値を0から1にすることが出来たことが嬉しかったです。
貴重な機会をありがとうございました!

写真は試合前に直江さんと。
緊張を隠そうと頑張って笑おうとしている引きつったスマイルが印象的。
遠近感を考慮しても顔デカくね?

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北野文啓アナウンサー