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印象的な夏の記憶(北野)

今年も高校野球大阪大会の実況を担当しました。

大阪出身ということもあり地元の高校野球の実況を担当して7年目になるみたいです。
最初は2020年、当時はコロナ渦真っ只中で夏の選手権大会は中止、各都道府県で独自の代替大会としての開催がありましたが、
こう考えると結構昔のことに感じますし、長くやらせてもらっているなと思います。

今年はセンバツ王者・大阪桐蔭が4回戦で敗れるという波乱もあった大阪大会。
それでもやはり大会の中心には強豪私学の存在があり、ベスト8の顔ぶれを見ても履正社、近大付、金光大阪、関大北陽と夏の甲子園出場経験のある学校が並びます。

そんな中で唯一、公立校としてベスト8に残ったのが生野高校。
府内屈指の進学校としても知られ、「グローバルリーダーズハイスクール」という、詳しくはよく分かりませんでしたがとにかくめちゃくちゃ頭良さそうという感想しか出てこない学校にも指定されています(自分が高校受験の時、同じ学区内にあった学校なのですが、自分の学力では到底届かないような存在でした)。

生野高校は4番でエースの松本投手を中心に、去年秋の府大会では4回戦で関大北陽(のちに春の府大会準優勝)相手にサヨナラ勝ちしベスト16入り。
5回戦では興國に惜しくも1点差で敗れるも、センバツの21世紀枠では大阪府の推薦校に選出されるなどの好成績を残してきました。
この夏も5回戦で前年甲子園出場校の東大阪大柏原に勝利するなど、決して運だけではない強さで準々決勝に駒を進めてきました。

その準々決勝は夏の甲子園出場経験は無いものの、センバツには2度の出場歴がある東海大大阪仰星との対戦。実況を担当しました。

エース松本投手の力投、強いストレートにも振り負けない生野高校打線、5回戦でも無失策だった安定した守り。
強豪私学と比べると練習時間の制限やグラウンド全面が使えないなどの環境の差もあるでしょうが、それを全く感じさせない、全くの互角という勝負が続きます。
また、ベンチ前で一番声を出しているように感じたのは吉村監督。
選手と一緒になって戦い、鼓舞するその姿からは、監督と選手の信頼関係までもが垣間見えます。
3点ビハインドで迎えた8回裏には1点を返し、生野高校の応援席からも「まだまだいけるぞ」という空気感も漂います。

しかし、東海大大阪仰星も9回表にホームランで1点を追加し、その裏はエース忠島投手がきっちりと三者凡退で抑え試合終了。
東海大大阪仰星が準決勝進出を決めました。

…とまあ、ここまでものすごく生野高校にフォーカスを当てた文章になってしまいましたが、群雄割拠の大阪大会において公立校がここまでの結果を残したことが心に残ったのは、やはり自分が公立校出身だからなのかなと思います。

自分も高校時代は野球部で、大阪桐蔭と対戦した経験もあるのですが、もうやっぱりすごいんですよ。
特に打球の飛び方とか。当時大阪桐蔭の1番打者だった森友哉選手が左中間に見たこともない弾道で先頭打者ホームランを打ち込んだ時には、もう心の中では笑うしかないくらい。
そういう経験があるからかは分かりませんが、公立校の活躍が心に残るのかなと思います。

試合が終わり、グラウンドにひざまずく生野高校の選手たちの姿を見ると、ちょっとうるっときてしまいましたね。
自分もおじさんになったもんです…。

球児一人ひとりにそれぞれのストーリーがあり、目指すものがあり、一瞬に賭ける集大成の夏の大会。
全ての試合、シーンが素晴らしかったですが、特に印象に残ったこととして書かせてもらいました。

このあとの甲子園大会は一ファンとして楽しみます!

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北野文啓アナウンサー