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ゼロの人間なのか(田村)

10月26日 J SPORTSオンデマンドにて、『関西大学ラグビー 関西大学対関西学院大学』にて
J SPORTSラグビーデビューさせていただきました。
わが事務所にとってはシグネチャー種目(?)であるラグビーを手掛けることは生半可なことではなく、J SPORTSラグビー視聴者の、そして谷口代表の厳しい視線の中、不退転の覚悟で歩み始めます。
この手記の続きが今後書かれないようでしたらそういうことなので探さないでください。

無名のフリーが仕事にありつくパターンは、タイミング、コネクション、自らの強い意志、etcなのでしょうけど、私が仕事も無いくせに「自らの意志」で仕事を取りに行く動きが見られないことに業を煮やした(想像)代表が私に実況道場を勧めてくださったところから、まずはこのひとかけらの結果に結びついたことを学びにしていきたい。
再生数二桁でコツコツやってきました。

入りは10時30分。
だが、落ち着かなくて10時10分には現場に着いた。
楽屋のドアを開けると、解説の直江さんはもう入られていた。

「今朝、谷口さんから連絡が来ましてね」
直江さんは穏やかにそう言った。
代表がなにかと後方支援しようとしてくださっていたのがひしひしと感じられ、そこは心で泣いて。

本編、具体的な技術的問題点は社内文書に留め置くとして…、
一つ言えるのは、この試合が直江光信さんの解説でもって世に送り出せたこと、
それがあの日私があそこにいた価値だった、別に私でなくてもよかったのだけれど。

こうして解説実況付きでお送りできる試合を1試合でも多く増やしていくこと、
私のさしあたっての目標というか存在理由は、オンデマンド尖兵の一員として配信試合増に貢献していくこと、となる。

幸運なことに、帰りの電車で直江さんとご一緒させていただく。
直江さんが静かに話し始めてくださった。
それは、今日の私の実況に対する批評ではなく、実況と解説という仕事の本質についての話だった。

・谷口さんは振りがとてもうまい。
解説者が気持ちよくしゃべれるように、うまく道筋を作ってくれる。

・いい実況解説ができているときは、実況とよく目が合う。

・記者同士でもそうだけど「本当に同じ試合見てたか」みたいな時もある。
実況と同じ価値観で試合を観られたらいい放送になる。

一つ一つの言葉が、今日の自分に欠けていたものを的確に指摘していた。
道筋を作るどころか自分のことで精一杯だった。
目が合うどころか隣を見る余裕もなかった。
価値観を共有する以前に、事象を追いかけるだけで終わった。

そして、最後に「またごいっしょに」
これは、ただの慰めや優しさではなかった。
プロとしての、次へのパスだった。
このパスを落とすわけにはいかない。
漠然とした不安はもうない。
あるのは、具体的な課題の山だ。

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田村純アナウンサー