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U-18ベースボールワールドカップ実況担当しました(北野)

先日、J SPORTSで放送された「WBSC U-18ベースボールワールドカップ2022」の実況を計4試合、担当させていただきました。

今大会、侍ジャパンは2大会ぶりのメダル獲得となる3位という結果に。
特に3位決定戦は、スーパーラウンドの対戦で8対0と完敗を喫した韓国相手に、初回、2回と見事な先制パンチを浴びせることに成功。
投手陣も生盛投手(興南)から川原投手(大阪桐蔭)のリレーで韓国打線を2失点に封じ、リベンジを果たしての銅メダル獲得でした。

オープニングラウンドのチャイニーズタイペイ戦、スーパーラウンドの韓国戦と連敗し、少し嫌な流れになったことも否めない侍ジャパン。
その潮目が変わったのは、スーパーラウンド第3戦のアメリカ戦ではないでしょうか。
初回に幸先良く先制するも2回に逆転を許し、なおもノーアウト満塁の大ピンチ。
ここでマウンドに上がったのは、チームのキャプテンも務める山田投手(近江)。
今大会では失点シーンも目立った山田投手でしたが、この絶体絶命のピンチで後続の打者3人を抑えるパーフェクトリリーフ。
直後に味方が逆転するなど流れを呼び込みました。
最終的にこの試合は落とすことになりますが、解説の森士さん(浦和学院前監督)もこのシーンをターニングポイントに挙げていましたし、この試合を見て侍ジャパンが3位決定戦に勝利する予感も高まったそうです。

このアメリカ戦は勝っても負けても3位決定戦に進むことが決まっていましたが、惜しまれるのは雨でサスペンデッドゲームになったこと。
3回表に侍ジャパンが再逆転に成功し、なおもノーアウト満塁の大チャンス。
一気呵成に攻め込みたいところでしたが、ここで雷の影響もあり試合は中断。
その後、雨が激しくなり試合続行は不可能と判断されサスペンデッドゲームとなりました。
翌日に試合が再開されると、今度は代わったアメリカのピッチャーがこのノーアウト満塁のピンチを脱して侍ジャパンの勢いを止めます。
勝負事に「たられば」は禁物ですが、もし中断なく試合が続いていたら…という想像はしてしまいます。

というか、今大会は本当に雨が多かった!
オープニングラウンド初戦のイタリア戦から、雨で試合開始が遅れる&試合途中に雨で中断の合わせ技。
第4戦のオーストラリア戦も雨で試合開始が1時間遅れると、スーパーラウンド第2戦のオランダ戦は雨で試合開始が2時間50分遅れ、さらに試合途中に雨で1時間半中断し最終的に5回コールドゲームという、試合自体は1時間ちょっとしかしていないのに雨で4時間20分も中断する試合に。
上述のアメリカ戦も含めて、選手たちもコンディションを維持するのが非常に難しかったと思います。
ご覧になっていた方も「また中断してるやん」と何度となく思われたかもしれません。
私も普段MLBのスコアラーを担当する中で、たまに長時間の「待ち」が発生する試合も経験をしていますが、ここまではさすがに初めてでした…。

ちなみに中断中は放送席で雑談をしていました。
今回の解説陣は高校野球界で実績もあり、プロ野球に何人も選手を輩出している方々だったので、一つ一つの話がとても面白かったです。
また、時には球場に虹がかかった映像を見てキャッキャしたり、時には内野にかけられる大きなシートを張り終えるまで何分かかるか測ったりしていました。
スーパーラウンド第3戦のアメリカ戦では、シートを広げ始めてから張り終えるまでわずか2分の好タイム!
エド・スミス・スタジアムのエド・スミス園芸(?)の方々の動きも素晴らしかったです。

ここから各選手たちは次のステージへ向かいます。
大学、社会人、プロ野球…、それぞれの次の舞台で、もし実況を担当する機会があれば嬉しいなと思います。
また、侍ジャパンの選手だけではなく、例えば日本戦で101マイルを投げた今年のKBOドラフト全体1位の韓国のキム・ソヒョン投手、日本戦でも好投したKBOドラフト全体2位指名のユン・ヨンチョル投手、決勝戦でダメ押しの3ラン&投手として試合を締めくくった身長201センチのアメリカの二刀流ブライス・エルドリッジ選手など、今後MLBやWBCなどで見る機会がありそうな選手もたくさんいました。
そういった選手とまた再会できるように、自分自身も引き続き精進していかなくてはと思いました。

貴重な経験と、いい勉強の機会にもなりました。ありがとうございました!

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北野文啓アナウンサー