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3年ぶりのジャパンカップ開催(長澤)

2022年10月中旬。3年の時を経て日本の自転車ファンが宇都宮に集結。
2019年以来の開催となったジャパンカップにJ SPORTSのレポーター及びインタビュアーとして潜入してまいりました。

ロードレース会場の現場は人生初でしたが、取材(と言いつつほぼ観客)をしていた金曜日のチームプレゼンテーション、土曜日のジャパンカップクリテリウムの時からして人の多さと街の活気に圧倒された次第。
こんなにも多くの自転車ファンがこの国には隠れていたか!と驚きを禁じ得ませんでした。

そして迎えた日曜日のロードレース。
早朝から数多くの自転車ファンがコース脇を埋めはじめ、チームカーや選手たちも続々と到着。
その中でレース前にはN.パウレス選手、岡篤志選手、L.マテ選手にインタビューを行いました。
レース前の緊張感も感じさせながらしっかり受け答えしてくれるあたりはさすがプロ。
特にパウレス選手はこちらの質問を聞いている時、通訳さんが訳している時も笑みを絶やさずにいてくれたことが強く印象に残りました。

レースレポートの際にはプロトンが自分の横数mを通過。
集団の緊張感と密集度、高速巡行の負圧による風、選手の汗とチームカーの排気ガスの匂い…。
ロードレースは現場で見てこそ分かるものがあるという言葉を心の底から理解しました。

レース終了後には再び優勝のパウレス選手と2位に入ったA.ピッコロ選手にフラッシュインタビュー。
レース前に続き神対応だったパウレス、来季は無意識に応援してしまいそう…。
牽引に力を尽くしたチームメイトの岡選手、中根選手と抱擁を交わす瞬間は本当に美しかったです。
さらに山岳賞で見せ場を作った増田成幸選手、足を攣りながら日本人最高位に入った新城幸也選手という日本屈指のおふたりにも直接お話を伺う光栄に浴し、これ以上なく幸せな時間を頂きました。
(EFの2人よりも緊張してしまったのは内緒…)

3日間を通して数々の興奮と熱狂のうちに幕を閉じたジャパンカップ。
私が最も感じたのは、自転車を通して人と人とが触れ合うことこそがロードレース文化1番の魅力だということです。
商店街には出店が立ち並び、広場ではちびっこ自転車大会が開催。
別府史之さんの即席サイン会や辻啓さんのトークショーには人だかりができ、気合いの入ったコスプレやボードを携えたファンたちが思い思いに楽しみ交流する。
これらお祭りのような雰囲気はまさしく、コロナによって失われていた風景そのものでした。

改めて3年ぶりのジャパンカップ開催に尽力された全ての方に感謝するとともに、この素晴らしい文化の輪が日本でさらに広がっていくこと、そしてロードレースの魅力が1人でも多くの方に伝わっていくことを心から願って止みません。
レース実況という立場から、今後その役割の一端を担うことができたのならこれ以上ない喜びです。


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長澤洋明アナウンサー